Skip to content
新協地水株式会社[土と水の総合コンサルタント]新協地水株式会社[土と水の総合コンサルタント]
新協地水株式会社[土と水の総合コンサルタント]
  • 会社概要
  • 営業案内
    • 技術部地質調査、原位置試験・計測・点検、解析
      • 地質調査
      • 原位置試験・計測・点検
      • 地盤解析
    • 工事部さく井工事・井戸メンテナンス工事、鋼管杭工事
      • さく井・井戸メンテナンス工事
      • 鋼管杭工事
      • 環境教育サポート
    • 資源開発部地中熱利用の普及に貢献
      • 地中熱利用の展望
      • 地中熱利用の技術開発
    • 国際部杭先端翼部品の製造・販売
      • 杭先端翼の製造・販売
      • 回転貫入鋼管杭工法アルファウイングパイル
      • 杭状地盤補強工法Σ-i(シグマ・アイ)
  • 資格者一覧
  • 土と水
  • SDGs
  • ZEB
  • 採用情報
    • 採用情報応募
    • お問い合わせ
  • 新着情報
 
  • 会社概要
  • 営業案内
    • 技術部地質調査、原位置試験・計測・点検、解析
      • 地質調査
      • 原位置試験・計測・点検
      • 地盤解析
    • 工事部さく井工事・井戸メンテナンス工事、鋼管杭工事
      • さく井・井戸メンテナンス工事
      • 鋼管杭工事
      • 環境教育サポート
    • 資源開発部地中熱利用の普及に貢献
      • 地中熱利用の展望
      • 地中熱利用の技術開発
    • 国際部杭先端翼部品の製造・販売
      • 杭先端翼の製造・販売
      • 回転貫入鋼管杭工法アルファウイングパイル
      • 杭状地盤補強工法Σ-i(シグマ・アイ)
  • 資格者一覧
  • 土と水
  • SDGs
  • ZEB
  • 採用情報
    • 採用情報応募
    • お問い合わせ
  • 新着情報
第4章 福島県の湧水シリーズ 石川町の湧水を訪ねて・・・「小和清水」・「塩沢鉱石水」

1.はじめに

「日本三大ペグマタイト鉱物産地」として有名な福島県石川町は、平安時代の代表的な女流歌人、和泉式部にゆかりがある地として史跡が残されています。

今回は、福島の水30選に選ばれ、和泉式部の産湯として使用されたとされる「小和清水」(写真-1)と付近の「塩沢鉱石水」(写真-2)に足を運びました。

写真-1 小和清水
写真-2 塩沢鉱石水

2.位置について

野木沢駅から県道139号線を進み、突き当りの丁字路を左折後、同県道を道なりに進みます。大きなカーブの途中、右手に薄黒の桜が見えます。カーブを曲がりきる頃に右手に「福島の水三十選小和清水」という立体看板が見えます。その三差路を右に進むと「小和清水」に到着です。小和清水の立体看板から50m先左側に専用の広い駐車スペースがありますので、車でお越しの際はご利用ください。

塩沢鉱石水には国道118号線を経由します。野木沢駅から県道139号線を600m進むと前方に国道118号線と交差する架道橋が見えてきます。そこで県道118号線に合流し、浅川方面に1㎞ほど進んで「ふるーるレストラン&カフェ」という建物を通り過ぎると50m先左側に大きく左折する道があります。左折して、細い道を少し進むと左手に「塩沢農業構造改善センター」と「塩沢鉱石水」の道のりを示す小さな看板があります。看板に従い、200m道なりに進むと「塩沢農業構造改善センター」の看板が見え、ほどなく「塩沢鉱石水」が見えてきます。

図-1 湧水箇所案内図 [地理院地図(電子国土Web)より引用・加筆]

3.湧水の水質について

図-2 トリリニアダイヤグラム

水質を比較するためにそれぞれの湧水を持ち帰り、イオン分析を実施してトリリニアダイヤグラムとヘキサダイヤグラムを作成しました(図-2,図-3)。

作成したトリリニアダイヤグラムを見ると2つの湧水はどちらも領域Ⅰにプロットされる一般的な地下水と言えますが、小和清水が若干領域Ⅱに近く、やや深い場所を流れてきた地下水かなと感じられます。

また、ヘキサダイヤグラムについては「塩沢鉱石水」のほうが、Mg2+とCa2+およびHCO3-の割合が多いことが分かります。「鉱石水」の名前からもイメージされる、イオン成分を多く含む清水のようですね。

図-3 ヘキサダイヤグラム

4.地質と湧出機構

湧水周辺部の地質分布図を示します(図-4)。

石川町周辺部は花崗岩類や変成岩類が分布する地域で、特に花崗岩類に含まれる鉱物の採掘が盛んに行われてきたことから「日本三大ペグマタイト鉱物産地」と言われています。

今回の湧水もそれぞれ花崗岩類(花崗閃緑岩)の分域で湧出しております。

石川町を代表する鉱石である花崗岩ペグマタイト(巨晶花崗岩)は古い花崗岩類に新しい花崗岩類が貫入した周辺部に多く産出します。花崗岩中には貫入時に発達した亀裂が多く存在し、これらの亀裂部に沿って流れる裂か水が地下水として存在することが予想されます。

今回の湧水も花崗岩中の亀裂に沿って流れる地下水が湧出したものと推測できます。湧水の位置が南北に並んでいることから貫入岩体の方向と関係があるかもしれませんね。

図-4 湧水箇所周辺の地質分布状況 [5万分の1 土地分類基本調査「須賀川」(1984)「棚倉」(1985) 引用・加筆]

5.「小和清水」と「塩沢鉱石水」の由縁について

小和清水に和泉式部の逸話を記す看板が立てられていました。一つは小和清水に残る和泉式部の逸話について、もう一つには和泉式部伝説とゆかりの地と称される由縁が記されていました。今回は小和清水の逸話についてご紹介します。

”この清水は、その昔この地方を治めた豪族真垣荘司安田兵衛国康の一子玉世姫(後の和泉式部)が産湯を浴びた清水と伝えられ、どんな干天続きでも
この冷泉は絶えることがない。又この清水を飲むと大変音声がよくなり歌が上手になると伝えられている。„

と記されていました。

また「小和清水」という名称は、石川郡地史に上記の内容について述べた文章中に「小和清水」と呼称する言葉が残されていたことが由来となっているようです。

一方「塩沢鉱石水」は、近年整備されたばかりの新しい清水です。平成二十年に立てられた「しおざわ鉱石水整備記念碑」には、日本三大ペグマタイト鉱物産地である石川町でペグマタイトから湧く清水を活かした公園整備が行われ、多くの塩沢区民の協力のもと地区内外に誇れる憩いの場が完成し、同時に清水に「しおざわ鉱石水」と命名しました。この公園とすぐ近くのグラウンドおよび農業センターを地域の憩いの施設として願いが込められています。

写真-3 「小和清水」に残る和泉式部の逸話
写真-4 和泉式部伝説とゆかりの史跡について
写真-5 塩沢鉱石水の整備記念碑

6.石川町の湧水に触れて

今回ご紹介した「小和清水」と「塩沢鉱石水」は2.5㎞ほどしか離れていませんが、水質や水量の違いが確認できる取材となりました。

小和清水は蛇口を捻ったような丁度よい量が流れており、塩沢鉱石水は小和清水より少なく、真下に向かってぴちゃぴちゃと音を立てて流れておりました。

石川町の特産物であるペグマタイトから湧く水という珍しさが名前からも伝わりました。鉱石水という名前は小和清水との違いを考慮して命名されたのではと感じました。

また、小和清水は石の町という印象と異なる視点で石川町を見るきっかけになりました。

最後に、昨年4月に開館した「石川町立歴史民俗資料館イシニクル」に行ってきました。館内に入ると石川町の歴史と国内外の鉱物標本が展示されており、時が経つのも忘れるほど魅力的な展示物であふれていました。企画展示やイベントも催され、何度訪れても発見が尽きない仕組みになっています。お時間がありましたら、足を運んでみてはいかがでしょうか。

写真-6 国内最大級の塊状ペグマタイト標本
写真-7 石膏(砂漠の薔薇)
石川町立歴史民俗資料館 イシ二クル

※新協地水(株)技術部

第89号 2025年6月号 表紙
第1章 吾妻山の火山防災と火山ガス災害〈全4回〉[その3]
第2章 小さなまちから、世界へ「天鏡株式会社」 紹介
第3章 新入社員紹介
第4章 福島県の湧水シリーズ 石川町の湧水を訪ねて・・・「小和清水」・「塩沢鉱石水」
第5章 新協地水 主な取り扱い工種のご案内
第6章 「水」のコンサルティング 井戸などの地下水利用全般の相談
第7章 さく井工[ロータリー工法] 地中深くの水を利用するために
第8章 私の山紀行 第46回「福島の春爛漫! 息吹を感じる低山トレッキングの誘い」
第9章 災害に強いまちへ「大熊町ゼロカーボンへの取り組み」
土と水メニュー
  • 第89号 2025年6月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
    • 第9章
  • 第88号 2025年2月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
  • 第87号 2024年10月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
    • 第9章
    • 第10章
  • 第86号 2024年6月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
  • 第85号 2024年2月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
  • 第84号 2023年10月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
  • 第83号 2023年6月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
    • 第9章
  • 第82号 2023年2月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
  • 第81号 2022年10月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
  • 第80号 2022年6月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
  • 第79号 2022年2月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
    • 第8章
  • 第78号 2021年10月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
  • 第77号 2021年5月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
    • 第7章
  • 第76号 2021年1月号
    • 第1章
    • 第2章
    • 第3章
    • 第4章
    • 第5章
    • 第6章
  • バックナンバー
新着情報
  • 「土と水」第89号 2025年6月号を公開いたしました
    2025年6月4日
  • ゴールデンウィーク中の営業に関しまして
    2025年4月16日
  • 「土と水」第88号 2025年2月号を公開いたしました
    2025年2月3日
お問い合わせ







送信前に問い合わせ内容を確認

アクセス
新協地水株式会社[土と水の総合コンサルタント]