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全地連「技術フォーラム2024」新潟

1.はじめに

地中熱利用は,省エネルギーによって脱炭素に寄与する有力な手段であり,その利用のためには地下水の流れの影響を含む地盤の見かけ熱伝導率を求めることが重要である.見かけ熱伝導率は,熱応答試験(TRT)1)やケーブル方式熱応答試験(ケーブルTCP)2),3)などの方法によって求めることができる.2022年度は,福島県内の2地点において同一地点同一孔で時季を変えてTRTを複数回測定することにより,見かけ熱伝導率が測定期間内に大きく変動する地点とあまり変動しない地点があることを確認した4).筆者らは,2022年から2023年にかけて見かけ熱伝導率が大きく変動した福島県鏡石町(K2地点)において,地中熱を空調に利用する機会が多い低気温時と高気温時の見かけ熱伝導率の違いの有無や季節的な地下水変動の影響を確認するため,2023年6月から2024年1月にかけて同一孔の時季を変えたTRTおよびケーブルTCPを概ね深度GL-20~30mにおいて実施して見かけ熱伝導率(λa)を求めた結果について報告する.

図-1 平面位置図

2.方法

図-1に示すように,B-1,B-2,P-1,P-2は地中熱交換器であり,B-No.3,B-No.4は機械ボーリングを行いTCP測定用のロッドを設置した.2023年度はTRTを2孔(B-1,P-1),ケーブルTCPを2孔行った.TRTは,温水循環試験を実施した.TRT装置はNPO法人地中熱利用促進協会から発行されたTRT装置認定申請の手引き5)に則った認定装置である.また,ケーブルTCPはφ66mmで掘削したボーリング孔B-No.3孔とB-No.4孔にφ40.5mmの測定用ロッドを設置して,測定にはヒーターケーブルとセンサー間隔1.00mの温度センサーケーブルを使用し,加熱試験と回復試験を行った.熱応答試験と別に観測孔を2022年に2ヶ所(観測孔No.1,No.2),2023年に1ヶ所(観測孔No.3)設置して地下水観測を行った.自記水位計によって2022年9月から観測孔内の水位を計測した.

3.結果

図-2にK2地点のB-No.3~B-No.4間およびB-No.3~B-No.2間の地層断面図を示す.GL-20~25mまで粘性土主体で礫混じり砂をはさみ,それ以深は,風化凝灰岩である.表-1,図-36)にTRT,ケーブルTCPの見かけ熱伝導率および観測孔の水位を示す.TRTの結果では,KB1孔は他の3孔よりも見かけ熱伝導率は大きな値を示している(最大値8.7,最小値3.1).その他の3孔の見かけ熱伝導率は,最大値3.4(KB2,2022年9月),最小値1.0(KP2,2023年1月)である.見かけ熱伝導率は4孔ともに大幅に変動しており,測定のたびに見かけ熱伝導率は低下した.2023年の中間期および夏季に行ったTRTでは,前年の測定結果と比べて,見かけ熱伝導率の低下の幅は小さかった.
ケーブルTCPの結果は加熱時の各深度の平均値である.TCP-No.3孔では最大値1.6,最小値1.3,TCP-No.4孔では最大値1.6,最小値1.4となり,全体としては変動が小さかった.一方,深度によっては,見かけ熱伝導率は時季によって変動しており,概ね観測孔の水位であるGL-4~6m程度は大幅に変動した(図-4).観測孔内の水位は,自記水位計による測定を開始した2022年9月からGL-5m程度であったが,2023年5月に1m程度上昇し,その後の付近の農業用水の通水停止時に0.5m程度の水位が低下しており,農業用水通水時に水位が高くなっている.

図-2 地層断面図(K2地点 B-No.3~B-No.4, B-No.3~B-No.2)
図-3 見かけ熱伝導率および観測孔水位(K2地点)6)
表-1 加熱時の見かけ熱伝導率λa〔W/(m・K)〕
図-4 ケーブルTCP試験結果(No.3)

4.まとめと今後の課題

複数孔の年間を通した見かけ熱伝導率の比較および地下水観測によって,同一孔でも見かけ熱伝導率が大きく変動する箇所や深度があることを確認した.見かけ熱伝導率が時季により変化する要因として地層状況・地下水状況(地下水位の変動・地下水流動)の影響が考えられる.また,試験地周辺の造成や注水などの工事による人為的な影響による見かけ熱伝導率が変動も考えられる.今後の地中熱利用設備の計画にあたり,より適切な設計を実施するためには見かけ熱伝導率の時季的な変化の把握や,測定箇所周辺の工事等の人為的な影響の考慮が重要である.また,TRTとケーブルTCP,鋼管杭を使用したTRTのように複数の方法を選択肢として見かけ熱伝導率を推
定することが必要であると考えている.

《引用・参考文献》

  1. NPO法人地中熱利用促進協会編:一定加熱・温水循環方式熱応答試験(TRT)技術書,2018.8,p1-11.
  2. 神宮寺元治,竹原孝,山口勉,国松直(2002):貫入試験装置を用いた原位置地盤熱伝導率探査法,日本地熱学会誌,第24巻,第4号,p349-356.
  3. 石原武志,冨樫聡,シュレスタガウラブ,内田洋平(2023):地質調査孔を用いたケーブル方式熱応答試験の有効性実証,日本地熱学会誌,第45巻,第2号,p103-119.
  4. 幸田英顕,原勝重,藤沼伸幸(2023):福島県内で測定した見かけ熱伝導率の季節変動について,全地連技術フォーラム2023論文集,論文No.CO49.
  5. NPO法人地中熱利用促進協会編:TRT装置認定申請の手引き,2019.10,p1-9.
  6. 気象庁アメダス:観測地点「玉川」(最終閲覧日2024.3.6),https://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/obsdl/index.php

*新協地水(株) 工事部*1 取締役 技師長(技術士建設部門、地質リスク・エンジニア、地盤品質判定士)*2  技術部*3

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第6章 社内行事 「第30回 技術研究発表会」「第25回 管理・コストフォーラム」
第7章 新協地水 主な取り扱い工種のご案内
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