私の山紀行 第32回「 阿武隈高地の展望台、麓山」

☆2020年2月10日（月）　晴れ時々曇り

「働き方改革」の一環として、繁忙期のこの時期（2月10日を休みとすると4連休）に効率化を図るため、有休消化日を設定した。この日を有効に活用するため、麓山周遊を再度実行することを決めていた。松比羅神社から羽山神社間3.5㎞ほど一般道路を歩くことになる、相棒は「アスファルト上を歩くのなら行かない！」と、つれない返事。単独行動として自宅を7時30分に出発し、通勤渋滞に巻き込まれることもなく北口登山道入口となる松比羅神社（林道羽山支線起点）に9時50分に到着する。いつもは相棒が準備する行動食をチェックして、10時3分にスタート。本日は快晴とまではいかないものの、雲の占める割合は少なく春めいたぽかぽか陽気となっている。スタートしてすぐ左折そして高度を下げ広い市道（バス路線）へ、杢少内バス停を左折し安達太田川に架かる橋付近が、周遊コースの最低高度となる。スマホアプリ（以下、アプリ）によれば386.0mであることから比高は約510mとなる。そんなことを考えて歩いていたら携帯電話を忘れてきたことに気が付き、本日が出勤日であることから慌てて携帯電話を取りに戻る、このため前回周遊時（2月8日）と比べると山頂までの時間で10分ほどのロスタイムとなってしまった。戸沢集落から羽山神社に至るルート上の農道2か所で昨年の台風19号の影響か路肩が崩壊をしている。この先の林道でも斜面崩壊が認められることから、十分に注意をして進むことにする。10時53分、スタートしてから50分で南口登山道入口となる羽山神社に着く。

ここには「頂上まで2キロ、南口入口」と掲示された大きな立て看板があり、立派な鳥居を右に見ながら米石羽山林道を行く。次の目標地点である登山道分岐まで、前半はアスファルトの田園地帯、後半は砂利道で雑木林の中を約1.5㎞進む。時折前方に目指す麓山の頂が現れるのを眺めながらの山行となる。柔らかな日差しがうっすらと路面に影を落とし暖かく、野鳥のさえずりがにぎやかに聞こえてくると、11時22分羽山神社から29分で標高669.7m（アプリ）の登山道分岐に着く。ここからは林道を離れ左側の明るい雑木林の中、自然に身を置きながら一歩一歩進んで行く。途中に休息をして展望が楽しめるよう石造りのベンチが設置してあるが、展望を楽しむのはこの先の広場と山頂と決めていたことから、先に歩を進めることに。東側の日山山頂（標高1057m）から見る麓山は小さな山容であるが懐に入ると深くそして広い。11時40分登山道分岐から18分で鳥居広場に着く。ここには立派な鳥居が2段重ねで設置されており、直進すると山頂で左側に林道そして右側は大きく開けた展望地となっている。前回はこのあたりから雲行きが怪しくなり、小雪が舞い山頂も一気に気温が下り、風景を心行くまで眺めることが出来なかったことから、休憩をして展望の良い南西側阿武隈高地山並み風景を写真に記録する。若干休憩（約4分）をしたのち、2段重ねの鳥居を抜けると、花崗岩の転石がゴロゴロした崩落地となっており、地形図から山頂が近いことが分かる。ここには、「羽山頂上へ300m」の道標があり、採石場跡の転石群を抜けるように登山道は通っている。

山頂からの眺望は見事で、東に大きく日山を望み、鎌倉岳（常葉）,大滝根山,移ヶ岳,蓬田岳そして北側には口太山,霊山,花塚山など阿武隈高地の山々、さらに那須,額取山,安達太良山,吾妻連峰,蔵王連峰など奥羽山脈の山々を眺望することができる。平日だけに頂には私一人だけ、この雄大な風景を贅沢に独り占め！山座同定のため方位盤（山頂に設置されている）に沿って望遠鏡を覗く、二岐山の右側遠くにうっすらと燧ヶ岳（標高2356mで直線距離136.6km）を望むことが出来る。気温は12℃と2月とは思えないぽかぽか陽気、大胆に三角点脇で冬限定の卵とじ味噌ラーメンを作り景色を堪能しながら大休止とする。 下山は北口登山道入口となる松比羅神社へ、林道そしてすぐに雑木林の中をゆっくりスタート地点へ下る。空気の安定した朝方早く、一度は富士山を眺望しに来ようと強く決断し、帰路につく。

【登り時間 1時間52分，下山時間 42分，積算距離 8.5㎞】